海の生き物
2024年05月31日

シャチが人間を襲わないのは本当?その理由とシャチの魅力を解説!

水族館でシャチを見たことがある方は少なくないでしょう。大きな体と強い力を持つシャチですが、人間を襲わないのか疑問に思われたことはありませんか?また、シャチと一緒に泳いでみたいと夢見る方もいるかもしれません。この記事では、シャチが人間を襲わない理由やシャチの魅力について解説します。

シャチに関する基本情報

初めに、シャチに関する基本情報をご紹介します。以下の3点を知っておくと、シャチについてより深く理解できるはずです。

  • 食物連鎖の頂点にいる
  • 捕食対象
  • 生息地

食物連鎖の頂点にいる

シャチは海洋生物の中でも、食物連鎖の頂点にいるといえます。成体のシャチの体長は平均8〜9.5mほどで、体重は8tほどあります。時速50km以上の速さで泳ぎ、日に100km移動することも可能です。泳ぐ速さはマグロと同等であるとされています。シャチの強さは海の中でも最強クラス、といっても過言ではありません。

捕食対象

シャチは肉食で、捕食対象は魚やアザラシ、ペンギン、サメ、クジラなど多岐にわたります。自分の体より大きいクジラを捕食することを考えても、食物連鎖の頂点にいる生物といえるでしょう。

生息地

シャチの生息地は世界中の海です。冷水を好むとされていますが、暖かい地中海やアラビア海で目撃された事例もあります。日本では、北方四島や北海道の根室海峡、和歌山県太子町などで発見されています。

シャチが人間を襲わない理由

シャチは高い身体能力を持つ肉食の生物ですが、それでも人間を襲うことはほとんどありません。シャチが人間を襲わない理由には、以下が挙げられます。

  • 知能が高いから
  • 人間は美味しくない
  • 報復のリスクを知っている
  • シャチは偏食

知能が高いから

シャチは知能が高いため、自分の捕食対象かそうでないかをはっきり見極めることができます。そして、人間はシャチの捕食対象ではありません。シャチには母親が子育てをし、狩りの仕方などもしっかり教える特性があります。そのため、シャチの群れによっても哺乳類を食べるか魚を食べるかの違いがあります。母親から教えられていないものは食べないため、シャチが人間を食べることはありません。

人間は美味しくない

シャチのエサとなることが多いのは、魚やアザラシなどです。これらの動物に比べて人間は脂身や肉が少ないです。そのため、基本的にはわざわざ人間を狙って狩り行動をすることはないといえます。

報復のリスクを知っている

シャチは知能が高く、人間を襲うと報復されるリスクがあることを知っているとされています。シャチは人間を怖がっているゆえに、襲うことは少ないといえます。

シャチは偏食

シャチは偏食で、かなりグルメな動物であるといわれています。たとえば、サメの肝臓部分や鯨の顎の部分など、一部だけを食べて残すこともあります。決まったものしか食べない特性があるため、普段食べる習慣がなく美味しくもない人間を食べる可能性は少ないです。

水族館でシャチが人間を襲った事例

シャチは基本的には人間を襲わないとはいえ、過去には水族館で人を襲った事例もあります。アメリカやカナダの水族館で飼育されていたシャチ「ティリクム」は、3件の死亡事故に関与しています。普段は技の習得に熱心で人間好きな性格でしたが、人間をプール内に引きずりこみ溺死させる事故を起こしています。

シャチが人間を襲うケースもある理由

「ティクリム」の例が示す通り、シャチが人間を襲うケースもある理由には、以下の点が挙げられます。

  • じゃれてしまい事故につながった
  • 不適切な管理へのストレス

じゃれてしまい事故につながった

シャチが人間を食べるために襲うことはありません。しかし、シャチは好奇心が強いため、水の中にいる人間をおもちゃと勘違いしたり、一緒に遊ぼうとしたりする可能性が考えられます。シャチにとっては愛情表現でも、人間にとっては危険な行動となる場合もあるでしょう。

不適切な管理へのストレス

「ティクリム」の例の場合、不適切な管理が事故の背景にあったとする声もあります。狭い場所に閉じ込めて芸を仕込む水族館の環境は、シャチにとって大きなストレスになり得ます。飼育環境のストレスが原因で、事故につながった可能性は否定できません。

シャチはなぜ人間になつくのか

シャチは基本的に人間を襲わないだけでなく、なつく傾向もあります。シャチが人間になつく以下の2つの理由を知ると、シャチの魅力に気づくはずです。

  • 複雑な知能と感情を持つから
  • 高度に社会的な生物だから

複雑な知能と感情を持つから

研究の結果、シャチには深い感情を共有したり、学習、協力したりする能力があることが明らかになっています。シャチの群れで狩りをするときには、高度なコミュニケーションをとり、役割分担をしていることもわかっています。

知能が高いゆえに、状況を理解して意識的な選択ができる生物です。シャチの脳には、人間が感情処理する際に使う紡錘細胞と同様の神経細胞が存在するとされています。つまり、複雑な感情を理解し共感する能力があるということです。

高度に社会的な生物だから

シャチの群れは、非常に複雑な社会構造を持っています。各個体ごとに多様な性格を持っており、それぞれが性格を活かした行動をとって特定の役割を果たしています。

社会性の現われは人間に対して示される場合もあります。サメから人間を守ったり、溺れている人を助けたりした過去の報告は、シャチの社会性を示す良い例です。

ダイビングでシャチと一緒に泳ぐことは可能?

シャチの魅力を知ると、ぜひ間近でシャチを見てみたい、と思われるでしょう。シャチと一緒に泳ぐことを夢見る人もいるかもしれませんが、可能なのでしょうか?ここでは、国内と海外に分けて解説します。

  • 国内スポット
  • 海外スポット
  • シャチ以外の大型水中生物

国内スポット

国内でシャチが見られることで有名なのは、5〜7月頃の北海道知床です。ただし、シャチと共に泳げるダイビングツアーは開催されていません。船上のツアーで、海で泳ぐシャチを眺めることは可能です。船上から、大きな体で水上にしぶきを上げるシャチのダイナミックな姿を観察できるでしょう。

海外スポット

海外の情報を見ると、プロのダイバーがフリーダイビングでシャチと一緒に泳ぐことに成功した事例はあります。ノルウェーには、シャチとのフリーダイビングに適したスポットがあります。ただし、極寒の冬の海の中で野生のシャチと泳ぐのは、非常に高度なダイビングスキルが求められます。一般のダイバーが手軽にチャレンジできるツアーではないといえるでしょう。

シャチ以外の大型水中生物

シャチと一緒に泳ぐことは基本的には難しいですが、シャチのような大型の水中生物と泳ぐことは可能です。たとえば、ハンマーヘッドシャークやイルカなどは、遭遇するスポットまでダイビングツアーで行くことができます。

生息するスポットによっては、海流が速いなど初心者向けではない場所もあるため、ダイビングスクールに相談したうえで安全を確保して挑戦するのがおすすめです。

まとめ

シャチが人間を襲わない理由は、高度な知能を持っており人間が捕食対象ではないことを知っているからです。過去には水族館で襲われた事例もありますが、じゃれようとして危険な行動をしてしまったか、飼育環境の悪さでストレスが溜まっていたことが原因と推測されています。シャチは複雑な感情や社会性を持つ生物なので、人間にもよくなつく魅力のある生物です。一般のダイバーが一緒に泳ぐことは難しいですが、船上から観察できるツアーなどは開催されています。

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