ダイビングスポット
2023年10月26日

神子元島でハンマーウォッチングをしよう!必要なダイビングスキルについても解説

神子元島
神子元島はハンマーウォッチングができるスポットとして、国内外から注目を集めている島です。ダイビングスポットは流れが速く複雑なため、上級者向けのスポットでもあります。そこで今回は、神子元島のハンマーウォッチングの魅力や必要なダイビングスキルについて解説します。

 

神子元島とはどんな島?

神子元島(みこもとじま)は、伊豆半島南端、弓ヶ浜の沖合にある無人島です。日本最古の洋式石造灯台があり、海上航海の要所でもあった場所です。近年では、ハンマーヘッドシャークが見られるスポットとしても知られています。

2015年8月には、世界有数の海洋生物学者のチームが集まり、ハンマーヘッドシャークの生態調査をおこないました。海外からのダイバーやダイビング雑誌の取材が入るなど、世界から注目を集めています。

 

神子元島へのアクセス方法

神子元島へは、車か電車でアクセスできます。東京駅から直通の特急踊り子号は、約2時間半で到着します。また、熱海駅から伊豆急下田行きの伊東線・伊豆急行線直通電車に乗ることも可能です。伊豆急下田駅で下車し、各ダイビングサービスの送迎かタクシーを利用して、ダイビングスポットへ向かいます。

 

神子元島はハンマーウォッチングスポット

神子元島ハンマーシャーク

神子元島は、世界的にも珍しいハンマーヘッドシャークの群れに、高確率で遭遇できるスポットです。ときには100尾を超す群れが、頭上を通る光景を目にすることもできます。

ハンマーウォッチングのルールとは?

神子元島では、安全にハンマーウォッチングをするためのローカルルールが定められています。ルールの例として、以下のような項目があります。

 

  • ハンマーを見てもダッシュして近づかない
  • ガイドより深く潜らない
  • ハンマーに吐いた泡をかけない
  • 水中でグループ同士が交差しない
  • GoPro棒でハンマーを驚かす撮影をしない

 

潜る前にはショップのインストラクターからルールやマナーの詳細な説明があります。必ず指示に従い、安全にハンマーと共生できるダイビングを目指しましょう。

 

大物好きダイバー向けの神子元島ダイビング

神子元島で観察できるのは、ハンマーヘッドシャークだけではありません。神子元島は外洋に面しているため、黒潮に乗ってさまざまな生物がやってきます。カンパチ・ワラサ・イナダ・イサキ・タカベなどの回遊魚も、頻繁に目にすることが可能です。また、マンボウやイルカ、ジンベエザメ、クジラなどの大物と出会うこともあります。

 

神子元島のダイビングのベストシーズンは?

神子元島 の海の中

神子元島では、1年を通してハンマーヘッドシャークを観察できます。ただし、冬は風が強く、エントリーするための船の出港率が下がってしまう点では不利な季節といえます。そこで、比較的海が安定している6~10月頃のダイビングがおすすめです。

 

神子元島ダイビングのおすすめスポット

神子元島 カメ根

神子元島には、島を囲むようにして5つのダイビングスポットがあります。ここでは、それぞれのスポットの特徴を解説します。

 

  • 江の口
  • カメ根
  • ジャブ根
  • 三ツ根
  • 白根

 

江の口

江の口は、神子元島の玄関ともいえるスポットです。穏やかな江の口からエントリーし、三ツ根やカド根などのポイントに向かうコースが多いです。カド根は江の口の真西にあり、先端にはタカベやイサキなどが集まります。

カメ根

カメ根は神子元島の南側に位置する、水面に飛び出た丸い岩が目印のポイントです。カメ根はもっともハンマーヘッドシャークとの遭遇率が高い場所で、100匹以上の群れを見ることもあります。カメ根の側には、「Aポイント」と呼ばれる水路があります。Aポイントでは、ハンマーヘッドシャークがぐるぐると回っていることがあり、流れのゆったりした場所で楽にハンマーを観察できるかもしれません。

ジャブ根

ジャブ根は青根とも呼ばれるスポットで、神子元島の南西の位置にあります。ジャブ根からカメ根の方向に流れていくと、ワラサやカンパチなどの回遊魚が見られます。神子元島の中ではもっともダイナミックな地形をしており、水中景観を楽しむのにも適したスポットです。

三ツ根

三ツ根は、神子元島の西側の3つの岩があるスポットです。下げ潮のときには、岩の周りに集まる魚が多く見られます。三ツ根の沖でも、ハンマーヘッドシャークの群れが見られることがあります。

白根

白根は神子元島の東側に位置します。神子元島の中では珍しい、白砂に岩が点在する平坦なスポットです。カメや南方系の生物が生息しています。ハンマーヘッドシャークなどの大物目的で訪れるダイバーにはあまり人気のないスポットですが、リピーターにとっては新鮮さが感じられる場所です。

 

神子元島のダイビングは上級者向け

神子元島周辺の海は強く複雑な流れがあるため、上級者向けのスポットとされています。では、どのくらいのスキルがあれば、潜っても良いのでしょうか。ここでは、参考となる以下のポイントを解説します。

 

  • 経験本数の目安
  • 最低必要なスキル
  • 必要な知識
  • 体力
  • メンタル
  • 準備のスピード

 

経験本数の目安

神子元島の現地ダイビングサービスのルールでは、最低30本の経験が必要とされています。ただし、ツアーやインストラクターによっては、さらに厳しい本数を設定しているところもあります。経験本数はあくまでも目安であり、安全に潜るためのスキルがもっとも重要です。

最低必要なスキル

他のダイビングポイントで潜る場合でも共通して、以下のスキルは最低ラインとなります。

 

  • セッティング、装着、セルフ(バディ)チェック
  • スムーズな潜降や浮上
  • 残圧やNDLの自己管理

 

必要な知識

神子元島のダイビングは、すべてドリフトダイビングです。ドリフトダイビングは、通常のダイビングでは使わない知識が必要なため、講習を受けてから臨む必要があります。

体力

神子元島でのダイビングでは、速く複雑な流れに逆らう必要がある場面もあります。また、ハンマーヘッドシャークは流れに逆らって泳いでいることも多く、ゆっくり眺めたいときは同じ方向に並走しなくてはなりません。そのため、ある程度の体力が求められます。

メンタル

神子元島では、陸地から遠く離れた外洋でダイビングをするため、ロケーションにのまれてしまい怖くなってしまう方もいます。緊張感のあるスポットでも冷静でいるためには、ある程度の精神力も必要です。

準備のスピード

神子元島では、船一隻単位で動くため、器材の準備で他の方を待たせないようスピードが求められる場面があります。また、セッティングミスによっては危険な事故が起こるリスクもあるため、急ぐ場面でも正確な装着が大切です。

 

神子元島のダイビングであると良い装備

神子元島ダイビング

神子元島のダイビングでは、以下の装備を持っておくと便利です。

 

  • シグナルフロート
  • ワイドレンズ
  • 固めのゴムフィン

 

シグナルフロート

浮上したところにボートで迎えに来てもらうスタイルのダイビングでは、船上からダイバーが見えないことがあります。そこで役立つのが、シグナルフロートです。万が一はぐれたときには、フロートの下から空気源で膨らませ、水面に打ち上げたシグナルフロートで居場所を伝えます。

ワイドレンズ

必需品ではありませんが、ハンマーヘッドシャークの群れをダイナミックに撮影できるアイテムがワイドレンズです。広い画角で群れ全体をしっかり捉えられ、迫力のある写真が撮れます。

硬めのゴムフィン

流れに逆らって泳ぐときには、硬めのフィンが役立ちます。硬めのフィンを使うときは、一般的なフィンよりもテクニックが必要となるため、フィンキックの練習が欠かせません。

 

まとめ

神子元島は、世界的にも珍しいハンマーヘッドシャークの群れが見られる島です。また、外洋に位置しているため、黒潮に乗って多くの生物が集まる場所で、大物との遭遇率が高いスポットでもあります。一方で、難易度が高く上級者向けのスポットのため、ダイビング初級者の方は、まず緩やかな場所で経験を積んでからチャレンジするのがおすすめです。

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