ダイビングスポット
2023年10月23日

国立公園の伊豆大島ダイビングの見どころは?ハンマーヘッドシャークのスポットも解説

伊豆大島
伊豆大島は東京都心から気軽に行ける位置にありますが、国立公園にも指定されている雄大な自然が味わえるスポットです。ダイビングでも、火山の噴火によって作り出されたダイナミックなロケーションを楽しめます。今回は、伊豆大島ダイビングの見どころと、ハンマーヘッドシャークが見られるスポットについて解説します。

 

伊豆大島の基本情報

伊豆大島は、東京都心部から南方約120kmに位置する、伊豆諸島の北部にある島です。島のほぼ全域が国立公園に指定されており、雄大な自然が保護されています。噴火の中で生き抜く動植物の姿が見られる「ジオパーク」にも認定されており、ダイナミックな地球の営みを感じられる地域です。

首都圏から近いにも関わらず海の透明度が高く、黒潮の流れによって意外な南方種が出現することもあります。水底は溶岩や黒い砂のため、海の色が紺碧に見えて神秘的です。ダイビングポイントは、島の東西南北に点在しており、風が強い日でもスポットを移動してダイビングを続行できるのも、ダイバーにはうれしいポイントです。

 

伊豆大島への行き方

伊豆大島は各港から船で行け、東京の竹芝客船ターミナルからは、高速ジェット船で約1時間45分、夜行の大型客船で約6時間かかります。久里浜や熱海、伊東からの船も利用でき、東京からの高速ジェット船は、おおむね1日2便ほど運航しています。うち1便は毎日出港時間が変わるため、運航会社「東海汽船」のホームページから時刻表を確認しておきましょう。

 

伊豆大島ダイビングのおすすめポイント

伊豆大島ダイビング

伊豆大島は自然の魅力あふれる島ですが、中でもダイビングスポットとしておすすめしたい以下の理由があります。

 

  • ハンマーヘッドシャークが見られる
  • 海底火山が隆起したユニークな地形
  • 天候に左右されず潜りやすい

 

ハンマーヘッドシャークが見られる

伊豆大島では、6月中旬~10月下旬頃の期間限定で、ハンマーヘッドシャークが見られます。ハンマーヘッドシャークは、他のポイントや時期でも時折単体で見かけることがありますが、群れで見かけるのは珍しいです。

伊豆大島では、シーズンになると100匹近い群れに遭遇することもあります。比較的速い潮の流れを好むハンマーヘッドシャークの群れが、頭上を通り過ぎる景色は圧巻です。とくに遭遇しやすいポイントは、早朝のケイカイというビーチです。水深18m以内の比較的浅い地点で出会えるので、上級者でなくてもチャレンジできるでしょう。

海底火山が隆起したユニークな地形

伊豆大島周辺の海底は、火山が隆起してできたユニークな地形が満載です。溶岩流による独特な地形で、冒険心をくすぐるダイビングができます。また白い砂地や水中アーチ、ドロップオフなど、オールマイティなスポットがそろっているため、さまざまな楽しみ方ができるのも魅力です。

天候に左右されず潜りやすい

伊豆大島のダイビングポイントは、ビーチエントリーが主となっています。強風や台風のときでも島影になるため、天候によるキャンセルが起こりにくいです。また、ボートを出さないビーチダイビングではナイトダイビングも含め、比較的自由な時間帯を選べます。

 

伊豆大島のダイビングポイント9選

伊豆大島 深海

ここでは、伊豆大島の東西南北に点在するおすすめのダイビングポイントを解説します。

 

  • トウシキ
  • 王の浜
  • 秋の浜
  • ケイカイ
  • 野田浜
  • 八磯
  • 景根
  • トリプルアーチ
  • ラクダ根

 

トウシキ

トウシキは、伊豆大島の最南端に位置するスポットです。季節性回遊魚が豊富で、南方系の大物や群れと遭遇する可能性も高い場所です。また、一年を通してアオウミガメを見ることもできます。さらに、溶岩流でできた山脈のような地形も見どころです。

王の浜

王の浜は、伊豆大島の南西部にあるスポットです。巨大なテーブルサンゴが特徴で、ウミガメの遭遇率も高い場所です。遠征すると、「トリプルアーチ」と呼ばれるトンネルを見に行くこともできます。黒潮の枝流が当たる地点のため、水温が高く、トロピカルな雰囲気も楽しめます。

秋の浜

秋の浜は、最大深度40mと水深が深いスポットです。伊豆大島を代表するダイビングスポットとしても人気で、大物遭遇率も高いです。ニトリなど、多種多様な生物を観察できます。エントリーポイントには梯子があるため、深度は深いものの初心者ダイバーでも挑戦しやすいです。

ケイカイ

ケイカイは伊豆大島の北部に位置するスポットで、溶岩により複雑に入り組んだ地形が特徴です。上記でもご紹介したとおり、ケイカイはハンマーヘッドシャークが見られるスポットでもあります。最大水深15mで流れも少ないため、初級者でも安心して潜れます。

野田浜

野田浜は、伊豆大島の最北端に位置するスポットです。溶岩でできたアーチは、ジオパーク唯一の海中ジオサイトとされています。最大深度13mと水深が浅いため、体験ダイビングの場としても使用されます。

八磯

八磯は、ボートで港から約10分の位置にあるスポットです。幅20mほどの大きなアーチとオーバーハング、サメ穴が見どころです。根の上では、キンギョハナダイ、イサキやタカベなどが観察できます。

景根

景根はボートで約20分のスポットです。砂地にある岩礁で、テングダイなどの住み着いた魚を観察できます。潮通しが良く、ときには大物と遭遇することもあります。

ラクダ根

ラクダ根は、野田浜の沖500〜600mに位置するスポットです。岩盤から少し離れた場所に、ラクダのコブのような2つの岩があります。岩の周りでは、キンギョハナダイやヒゲダイが見られます。

 

伊豆大島ダイビングの季節ごとの見どころ

伊豆大島では一年を通してダイビングが楽しめますが、それぞれの季節で異なる楽しみ方があります。ここでは、季節ごとの見どころを解説します。

 

 

春は海藻の新芽が芽吹き、海藻に絡んだウミウシの様子が見られる季節です。また、動きが活発になる海洋生物も多く、季節来種魚を見ることもできます。アオリイカなど、産卵をする生物もいます。

夏は、ハンマーヘッドシャークとの遭遇を狙える季節です。また、他の大型回遊魚や季節生来遊魚なども増え、豊富な生物に出会えます。

秋の伊豆大島では、ブリやマグロなどの大型回遊魚が観察できます。また、ライトトラップや稚魚、深海魚なども見どころです。海の透明度が安定して高い日が増えるので、綺麗な水中形式が楽しめます。

2月後半にはイワシの大群が見られ、イワシを狙うホシエイやクロヘリメジロザメ、クロマグロに遭遇することもあります。冬は透明度が一段と良くなるため、地形ポイントやコーラルもより楽しめます。

 

アフターダイビングでおすすめ!伊豆大島の観光スポット

伊豆大島 地層大切断面

伊豆大島には、アフターダイビングの楽しみも多くあります。ここでは、おすすめの観光スポット4つをご紹介します。

 

  • 裏砂漠
  • 三原山
  • 地層大切断面
  • 泉津の切通し

 

裏砂漠

火山灰の噴火によってできた黒い砂の砂漠です。裏砂漠に向かうルートでは、樹海の森から低木の植物、草原、溶岩地帯と景色が移り変わっていくハイキングコースを楽しめます。周囲に遮るものが何もない砂漠で、大地からのパワーが感じられるスポットです。

三原山

三原山は、伊豆大島の中心にある標高758mの活火山です。ここでは、直径400mの火口を一周することもできます。山肌から続く黒い筋から、火山の噴火の様子がうかがい知れます。自然の力を感じられるトレッキングスポットです。

地層大切断面

元町港から波浮に向かう道路沿いには、高さ30m・長さ800mにわたる地層の断面があります。数百回に及ぶ三原山の噴火で重なった層で、自然の歴史に想いを馳せられる場所です。

泉津の切通し

泉津の切通しは、ユニークな写真が撮影できるフォトスポットです。森に向かう細い階段が、2本の椎の大木に挟まれています。がっちりと大地を掴む太い根の間に入ると、まるで異世界に向かう階段を上っているような雰囲気を味わえます。

 

まとめ

伊豆大島は東京都心から、高速ジェット船で2時間弱で行ける位置にあります。噴火の中で生き抜く動植物の姿が見られるジオパークにも認定されており、海底でもダイナミックな地形が見られます。また、夏にはハンマーヘッドシャークとの遭遇率が高いスポットとしても人気です。東京からでも少し足を伸ばせば、気軽にダイナミックなダイビングの世界に飛び込めます。

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