ダイビングスポット
2023年10月19日

世界遺産の屋久島ダイビングの魅力は?時間帯別の見どころも解説

屋久島
屋久杉や雄大な自然で有名な屋久島は、ダイビングスポットとしても魅力的な場所です。水中には多様な魚が生息しており、じっくりと生物の観察が楽しめます。今回は、屋久島ダイビングの魅力や代表的なスポット、時間帯別の見どころについても解説します。

 

世界遺産の屋久島とはどんな島?

屋久島は、1993年に日本初の世界遺産に登録された島です。鹿児島県佐多岬の南南西約60kmに位置しており、面積は504.88㎢の大きな島です。

屋久杉が有名で、標高1,936mの宮之浦岳を始めとした1,000m級の山々が連なっており、雄大な自然を特徴としています。豊かな森で育まれた生態系がつながり、水中にも950種以上の魚が生息しています。平均水深が浅いため、初心者ダイバーでも潜りやすいスポットです。

 

屋久島への行き方

屋久島へのアクセス方法は、鹿児島から飛行機か船を選択可能です。鹿児島空港からは、JAL便が運航しており、約40分で到着します。船は高速船が約2時間半、フェリーは約4時間で到着します。鹿児島空港から鹿児島本港に移動する場合は、連絡バスで1時間ほどかかるため、出港時間に合わせた計画立てておくのがおすすめです。

 

屋久島の代表的なダイビングスポット

屋久島の深海

 

  • 一湊(いっそう)タンク下
  • 漁礁&ゼロ戦
  • 栗生(くりお)
  • 尾の間(おのあいだ)
  • 志戸子
  • 元浦
  • 観音崎
  • 平内
  • 麦生

 

一湊(いっそう)タンク下

一湊タンク下は、屋久島の北側にあるスポットです。ウミガメの遭遇率が高いことから、屋久島を代表するダイビングスポットともなっています。ハナヒゲウツボやジョーフィッシュなどを見られることもあります。回遊魚が来ることもあり、魚種の多さに驚かされる場所です。

漁礁&ゼロ戦

漁礁&ゼロ戦には、飛行機のプロペラの残骸が横たわるポイントがあります。周囲には、スカシテンジクダイやキンメモドキの群れ、ツバメウオを観察できます。飛行機の残骸の周りを、魚が泳ぐ独特な光景を見ることもでき、フォトジェニックなスポットです。

栗生(くりお)

栗生は島の南側に位置する、水路やトンネルなどの地形が楽しめるスポットです。ミドリイシサンゴ礁が広がる景色やキビナゴ、グルクンの群れなどが見られます。

尾の間(おのあいだ)

尾の間は島の南東に位置する、海底や防波礁の周りにいる生物の観察を楽しめるスポットです。流れがほとんどなく北風の影響も受けにくいため、冬場のダイビングにもおすすめです。ヤクシマカクレエビやフリソデエビ、キンチャクガニなどが見られます。

志戸子

志戸子は、屋久島北部のビーチからエントリーするスポットです。浅場のサンゴが美しく、サンゴガレの甲殻類探索も楽しめます。ウミガメとの遭遇率も高く、シュノーケリングポイントとしても人気です。

元浦

元浦は、水深1m程度の場所でも、多くの魚が見られるスポットです。体験ダイビングでもよく使われる場所で、久しぶりのダイビングにも適しています。12〜2月の冬季は、ウミガメと一緒に泳げることもあります。

観音崎

観音崎は、45mから切り立った根や水路などもあり、ダイナミックな地形が楽しめるスポットです。グルクンの群れやマダラトビエイ、ツムブリなどが見られます。タマカイやマンタ、シノノメサカタザメなどと遭遇することもあるようです。

平内

平内は屋久島南部にある、ワイドな地形やマクロな生物が楽しめるスポットです。温帯種を見かけることも多く、タカノハダイやシラコダイ、ヤマトホンヤドカリなども見られます。岩の割れ目にいる生物を探すなど、ゆったりしたダイビングができます。

麦生

麦生は屋久島の南西部にあるスポットです。沖合にはトップが15mほどの沈み根があります。ウメイロやマダラトビエイ、ハナミノカサゴ、ネッタイミノカサゴなどが見られます。

 

屋久島から船で1時間の口永良部島のスポット

屋久島 口永良部島

口永良部島(くちのえらぶじま)は、屋久島の西方約12kmに位置する島です。船を使えば1時間で行けて、屋久島の周辺を開拓したいときにおすすめのスポットがあります。

 

  • 岩屋泊
  • 寝待
  • 湯向
  • ドラゴン

 

岩屋泊

岩屋泊では、一面に広がるサンゴを眺められます。キンギョハナダイやハナゴイの大群、キンメモドキ、スカシテンジクダイなどが見られます。

寝待

寝待は、巨大な立神洞窟や海底から湧き出る温泉が見どころです。水上からも海にそびえ立つ雄大な大岩・立神の姿を見ることもできます。

湯向

湯向も海底から出る温泉が特徴のスポットです。ニシキフウライウオ、ハナヒゲウツボ、ハナゴンベなどの生物が見られます。

ドラゴン

ドラゴンは、根頭が18mの上級者向け深場スポットです。魚影が濃く、魚の姿をはっきり捉えられます。キンギョハナダイ、カシワハナダイ、アカボシハナゴイなどが見られます。

 

屋久島では時間帯を変えたダイビングもおすすめ

屋久島のダイビングでは、時間帯を変えることで、異なる生態の生物の様子を観察できます。ここでは、以下の時間帯のダイビングのおすすめポイントをご紹介します。

 

  • 早朝ダイビング
  • ナイトダイビング

 

早朝ダイビング

早朝は、多くの生物が活動的になる時間帯です。早朝ダイビングでは、魚の捕食行動を間近で観察できます。また、時期によりハナダイやベラやブダイの産卵や、他の生物の繁殖行動も見られます。朝早くから活動を始めると、一日が長く使え、有意義に過ごせるのもメリットです。

ナイトダイビング

ナイトダイビングでは、普段見られない魚の眠っている姿が見られます。また、夜行性の甲殻類の活動も見どころです。蛍光発光生物や集魚灯に集まる、プランクトンの神秘的な姿も魅力です。

 

屋久島ダイビングでベストな季節は?

屋久島は、一年を通してダイビングが可能です。中でも黒潮の流れにより、海の透明度が上がる7〜10月頃はベストな季節といえます。また、4〜7月はウミガメやコブシメの産卵期があり、屋久島ならではのダイビングが味わえます。

屋久島では雨具を用意しよう

屋久島は、「月の35日が雨」といわれるほど雨が多い地域です。天気予報では晴れとなっていても、突然雨が降ることもあります。移動中に濡れないよう、レインウェアやウィンドブレーカーなどを準備するのがおすすめです。

 

屋久島でゆっくり過ごすなら縄文杉を見るのもおすすめ

屋久島 縄文杉

屋久島には、陸の見どころも多くあります。とくに有名なのが、推定樹齢7200年の縄文杉です。縄文杉は深い森の奥にあり、見に行くためには往復約22km、10〜11時間程度かかります。道中にはトロッコの道や集落跡など見どころも多くありますが、最終的にたどり着いて見る縄文杉の姿は圧巻です。

屋久島での滞在プランに余裕がある場合は、ダイビングに加え、縄文杉を見に行くトレッキングもおすすめです。ただし、ダイビング直後に標高差のある場所に行くと、減圧症のリスクがあります。トレッキングはダイビング前に計画するか、ダイビング後十分時間を空けてから行くようにしましょう。

 

屋久島でおすすめのグルメ

ダイビング後に食事を楽しむのも、旅行の醍醐味のひとつです。屋久島はトビウオの漁獲量が日本一で、定食屋では唐揚げやお刺身が食べられます。また、首折れサバのお刺身も、屋久島の名物です。地元の新鮮な海鮮を味わえるのも、屋久島の魅力といえるでしょう。

 

まとめ

世界遺産に登録されている屋久島は、豊かな森からつながる生態系のもと、水中にも950種以上の魚が生息しているといわれています。ダイビングでは、さまざまな生物の生態を観察でき、時間帯を変えるとさらに魚たちの珍しい姿を発見できます。ゆとりを持ったスケジュールで滞在し、トレッキングやグルメを楽しむのもおすすめです。

ダイビングを始めると、自然豊かで非日常的な場所に足を伸ばすきっかけになりますが、未経験の方は、まずライセンス取得から始めることをおすすめします。「東京ダイビングスクール Beyond」では、最短4日でライセンス取得可能なカリキュラムをご用意しています。実際の海でも実技を行い、楽しさや海の美しさ、海の危険も学べますので、ダイビングを始めてみたい方はぜひお気軽にご相談ください。