ダイビングインストラクターになるには?資格・費用・なり方を解説!
ダイビングが趣味の方の中には、ダイビングインストラクターへの転身を考えている方もいるのではないでしょうか。スキューバダイビングには、ダイビングインストラクターが欠かせない存在であり、とくにリゾート地などでは需要が高い職業です。
今回は、ダイビングインストラクターへのなり方や資格、費用などについて解説していきます。ダイビングを仕事にしたい方は、ぜひ参考にしてください。
Contents
ダイビングインストラクターへのなり方
ダイビングインストラクターは、誰でも簡単になれるわけではありません。まずは、ダイビングインストラクターになるための基本ステップや必要な技術について確認していきましょう。
ダイビングインストラクターになるための基本ステップ
ダイビングインストラクターになるためには、一般的に以下の7ステップを踏む必要があります。ライセンスの種類によって細かなステップの内容は異なるため、今回は質の高いトレーニングを提供している「SNSI」のライセンスの場合のステップをご紹介します。
- STEP1:オープンウォーターダイバーのライセンスを取得する
- STEP2:アドバンスドオープンウォーターダイバーのライセンスを取得する
- STEP3:レスキューダイバーのライセンスを取得する
- STEP4:レクリエーショナルナイトロックスダイバーのライセンスを取得する
- STEP5:ダイブマスターのライセンスを取得する
- STEP6:インストラクタープレパラトリーコースを受講する
- STEP67:インストラクターの最終試験に合格する
オープンウォーターダイバーは、どのライセンスにもあるランクであり、最初に取得するダイビングライセンスです。オープンウォーターダイバーのライセンスを取得すると、水深18mまでの範囲をインストラクターなしで潜れ、アドバンスドオープンウォーターダイバーになると潜れる水深が39mにまで増えます。
アドバンスドオープンウォーターダイバーのライセンスを取得した後は、以下の3つのライセンスを取得することで、インストラクターコースを受講できます。
- レスキューダイバー:バディの安全管理をするためのダイビング
- レクリエーショナルナイトロックスダイバー:酸素濃度が高いエンリッチドエアを使うダイビング
- ダイブマスター:プロのダイバーとして活躍するためのダイビング
インストラクターコースの受講を終えて、試験に合格すると晴れてダイビングインストラクターになれます。
ダイビングインストラクターになるために必要な技術と経験
SNSIの場合、ダイビングインストラクターコースを受講するにはライセンス以外にも、以下の技術や経験などが求められます。
- 18歳以上
- ダイバー認定から1年以上経過し75ダイブしている、またはダイバー認定から6ヶ月以上経過し100ダイブしている
- 自分の機材を所有している
- 1年以内にダイビングを許可された健康診断書がある
- 低視界・ナイト・ディープ・ボート&ドリフト・ドライスーツのトレーニングを受けている
ダイビングに関する技術や経験以外にも、人にダイビングを教えるための教育スキルやコミュニケーション能力、忍耐力、統率力も必要です。
ダイビングインストラクターに必要な資格
ダイビングインストラクターになるには、以下の2つの資格が必須です。
- 民間のダイビングライセンス
- 潜水士免許
それぞれの資格の概要と、取得する方法を見ていきましょう。
民間のダイビングライセンス
上記でご説明したとおり、ダイビングインストラクターになるには、まず民間のダイビングライセンスを取得する必要があります。ダイビングライセンスにはさまざまな種類があり、日本で取得できる主なダイビング認定機関には、PADI・NAUI・SSI・CMAS・SNSIなどが挙げられます。それぞれの資格は国際的に認知されており、日本で取得したものであっても、全世界で活用することが可能です。
インストラクターになるためのライセンスを取得する条件は、種類によって異なりますが、基本的にはさまざまなランクのライセンスを取得し、インストラクター試験に合格することが求められます。上記では、SNSIのインストラクターになるステップをご紹介しましたが、ライセンスによって条件は異なるため、事前に確認しておきましょう。
インストラクター試験の内容
インストラクター試験の内容は、ダイビング認定機関によって異なりますが、筆記と実技が行われるのが一般的です。SNSIのインストラクター試験では、以下の3つの技術試験が行われます。
- ベイルアウト:すべての機材を脱着した状態でエントリーし、着底後に装着するテクニック
- 4点回収:機材・フィン・マスク・ウエイトをプールの底で外し、浮上した後すべて回収して装着するテクニック
- 水中での機材交換:水中でバディと機材交換を行うテクニック
これらのスキルには経験やテクニックが欠かせないため、正しい知識を持った上でダイビングの経験を積むのが大切です。インストラクターの技術試験はプールで行われますが、インストラクターになると海中で同じ動作を行う可能性もあるため、模擬試験と考えて試験に臨みましょう。
潜水士免許
潜水士免許とは、潜水を仕事にする方が取得しなければいけない国家資格のことです。ダイビングインストラクターも潜水を仕事にする職業であるため、民間のダイビングライセンスに加えて、潜水士免許の取得が必須です。潜水士免許の試験には実技がないため、筆記試験の対策を行って臨みましょう。
潜水士免許試験の概要は、以下のとおりです。
試験科目 |
・潜水業務 ・送気、潜降および浮上 ・高気圧障害 ・関係法令 |
---|---|
試験時間 |
4時間(1科目につき1時間) |
試験時期 |
4月、6月、7月、9月、12月、翌年2月(令和五年度の場合) |
出題形式 |
五指択一式のマークシート |
合格基準 |
各科目に4割以上の特典があり、かつ全科目の総合得点が6割以上 |
合格率 |
76.5%(令和四年度実績) |
試験日の2週間前まで申し込めるため、対策をしっかり講じてから潜水士免許を取得しましょう。潜水士免許を持つことで、ダイビングインストラクターだけでなく人命救助や海洋生物の調査、水中撮影、水中での建設作業、船のサルベージなどさまざまな仕事を行うことも可能です。
ダイビングインストラクターになるための費用
ここからは、ダイビングインストラクターになるための費用や内訳、年収相場について解説していきます。
ダイビングインストラクターになるための基本費用
ダイビングインストラクターになるには、ダイブマスターのライセンスがある場合約40万円、未経験の場合100万円前後の費用がかかります。ダイビング認定機関によって金額は異なりますが、SNSIの場合の費用相場と内訳は、以下のとおりです。
<ダイブマスターのライセンスがある場合>
インストラクター講習料 |
約25万円 |
---|---|
インストラクター試験料 |
約10万円 |
SNSI年会費 |
2.5万円/年 |
<未経験の場合>
オープンウォーターダイバー |
約3万円 |
---|---|
アドバンスドオープンウォーターダイバー |
約5万円 |
レスキューダイバー |
約8万円 |
ダイブマスター |
約15万円 |
インストラクター講習料 |
約25万円 |
インストラクター試験料 |
約10万円 |
SNSI年会費 |
2.5万円/年 |
インストラクターコースの条件には、自分の機材を持つことが含まれているため、機材の購入にも費用がかかります。資格だけでなく、ライセンスを取得するための宿泊費や交通費も支払わなければいけません。
さらに、インストラクターになるには75~100本のダイビング経験も必須であるため、ファンダイビングが1本0.5万円だと仮定すると、37.5〜50万円の追加費用も必要です。ダイビングインストラクターになるには、100万円以上もの費用がかかることがわかります。
ダイビングインストラクターの年収相場
厚生労働省の調査によると、ダイビングインストラクターを含むスポーツインストラクターの年収相場は383.3万円です。令和四年の一般労働者の年収平均は374.1万円であるため、平均年収よりも少し高いことがわかります。
ただし、上記の数値はあくまでもスポーツインストラクターの年収相場であり、働く場所や経験によって年収は異なります。多くの場合、インストラクターとしての経験が豊富になれば、収入も増加していく可能性が高いです。ダイビングインストラクターとして独立して、自分のショップを持つことで、さらなる収入を得ることも可能です。
まとめ
ダイビングインストラクターになるには、さまざまな種類のライセンスを取得しなくてはなりません。ただし、ダイビング認定機関によって細かなステップは異なるため、取得したライセンスに応じたステップを確認しましょう。ダイビングインストラクターになるには多くの費用がかかりますが、インストラクターとして経験を積めば年収アップも期待できます。
ダイビングインストラクターになる最初の一歩は、オープンウォーターダイバーのライセンスを取得することです。東京でダイビングライセンスを取得する場合は、「東京ダイビングスクール Beyond」にお任せください。最新のデータを活用したSNSIの技術や知識を、19,800円で学べます。