ダイビングの魅力
2023年06月05日

ナイトダイビングの魅力とは?幻想的な夜の水中世界を楽しもう!

ナイトダイビング

昼間のダイビングに慣れてきた方は、ナイトダイビングに挑戦してみることをおすすめします。ナイトダイビングには夜間特有の魅力があるため、昼間に行ったことがあるスポットでも、新たな発見があるかもしれません。そこで今回は、ナイトダイビングの魅力にくわえ、安全に楽しむための注意点も解説します。

 

ナイトダイビングとは?

ナイトダイビングとは、日没間際から日没後におこなうダイビングを指します。ナイトダイビングはライセンスの必須ダイビングではないため、ベテランダイバーでも経験したことがない方が少なくありません。しかし、夜のダイビングには日中にはない魅力があるため、さまざまな海の顔を見てみたい方は、ぜひ一度挑戦してみることをおすすめします。

 

ナイトダイビングの5つの魅力

ここでは、ナイトダイビングの魅力を以下の5つに分けて解説します。

 

  • 夜行性の生物
  • 昼行性の生物
  • 夜光虫の輝き
  • サンゴの産卵
  • 日没や星空

 

夜行性の生物

夜行性の生物には、エビやカニなどの甲殻類がいます。昼間のダイビングではその姿や活動している様子が見られない生物も、夜になると姿を現します。夜行性の生物が活発に動き回ったり、食事をしたりしている様子が観察できるのは、ナイトダイビングの醍醐味のひとつです。

昼行性の生物

ナイトダイビングでは、昼行性生物の昼間とは違う姿が見られる楽しみもあります。夜眠るタイプの魚の場合は、その寝姿が観察できます。昼間は近寄ると逃げてしまう魚も、寝ているときは近づいてじっくり見ることが可能です。魚によって、夜は体に膜を張ったり、色を変えたりするものがいるのも見どころです。

夜光虫の輝き

夜光虫は、波や水の動きの刺激で青白く光るプランクトンです。昼間は周りが明るいため、その輝きが見えにくいですが、ナイトダイビングでは光を確認できます。大量の夜行虫が光り輝くと幻想的で、非日常的な空間を楽しめます。

サンゴの産卵

夜行性サンゴの産卵も、ナイトダイビングの特徴のひとつです。サンゴの産卵時期である6~7月ごろには、沖縄本島や石垣島、宮古島、慶良間諸島などでナイトダイビングツアーが開催されています。

サンゴの産卵は、潮の満ち引きの差が大きい満月の日の前後に活発になるとされています。サンゴの卵が雪のように見えることから「サマースノー」と呼ばれており、幻想的な景色を楽しむことが可能です。

日没や星空

ナイトダイビングをおこなうロケーションも、その魅力のひとつです。水中に潜る前には、日没から夜にかけての海の景色の移り変わりを楽しめます。また、水面に映る星や月の光、満天の星空など、ロマンチックな情景が味わえます。

 

ナイトダイビングをする際の注意点

多くの魅力があるナイトダイビングですが、安全に楽しむためには注意点もあります。ここでは、以下の6つを解説します。

 

  • ライトの電池切れに注意する
  • ライトの使い方に注意する
  • 流れの速いところに注意する
  • はぐれないように気を付ける
  • 危険生物に注意する
  • 残圧計の見方を確認しておく

 

ライトの電池切れに注意する

ナイトダイビングでは、ライトが命綱となります。ライトは水中を照らすだけでなく、緊急時にサインを送るのにも必要なアイテムです。そこで、ライトの電池切れが絶対に起こらないよう、万全に対策を講じましょう。事前に新しい電池に変えておくか、予備の電池を用意しておくのがおすすめです。

ライトの使い方に注意する

ライトの使用方法にも、同様に注意が必要です。まず、ナイトダイビングではライトを絶対に人の顔に向けないことが鉄則です。光を向けられるとまぶしさでびっくりしてパニックになり、事故につながる危険があります。

また、ダツという魚は光に向かって突撃する習性があります。鋭い口で突かれて怪我をする恐れがあるため、水面近くで水平方向にライトを照らすのも危険です。ライトを照らすときは斜め下に向けましょう。ライトは水中に入る前からスイッチを付けておくと、万が一落としても見つけやすくなります。

流れの速いところに注意する

ナイトダイビングでは、昼間よりもさらに海の状況が把握しにくくなります。流れが速い場所には無理して近づかず、安全の確保を第一にしましょう。昼間のうちにナイトダイビングをする予定の場所を調査しておくと、より安全に楽しめます。

はぐれないように気を付ける

ナイトダイビングでは、パートナーやチームとはぐれないように注意することも大切です。しっかりお互いを光で照らしあい、常に位置を把握しあうようにしましょう。パートナーが見つからないときはあわてず浮上し、浮力を確保して待ちます。潜る前には、万が一はぐれた場合の集合場所を確認しておくことも大切です。

危険生物に注意する

棘皮動物や甲殻類は、夜間に活発に活動します。とくにウニ類は昼間は岩の間にいますが、夜になると動き回るため、海底に手足が付くとトゲが刺さる恐れがあります。ダイビングスーツも貫通する鋭い針を持つものもいるので、十分に注意しましょう。

残圧計の見方を確認しておく

残圧計の文字盤には、一般的に蓄光タイプの蛍光塗料が使用されており、光を当てると文字盤が光って確認できるようになっています。夜間の水中でもスムーズに確認できるよう、試しておくと良いでしょう。また、片方の手をライトで照らしながら指で数字を伝えるサインの方法も、あらかじめ練習しておくのがおすすめです。

 

ナイトダイビングに必要なアイテム

ナイトダイビングでは、主に以下のアイテムを使用します。事前に準備しておきましょう。

 

  • 水中ライト
  • ケミカルライト
  • グローブ

 

水中ライト

水中ライトは、大光量のメインライトと、予備用の小さめのライトを用意しておくのがおすすめです。水中ライトを持っておくと、水中の鮮やかな色を見たり、岩の間を覗いたりする際に役立ちます。

水中ライトの選び方

水中ライトの選び方のポイントは、以下のとおりです。

 

  • 400ルーメン以上の光量
  • 金属製
  • 邪魔にならないサイズ
  • 明るさやワイド・スポットの切り替えができる

 

ナイトダイビングに使用するなら、衝撃に強い金属製がおすすめです。また、照らしたい場所に合わせて調整できる機能があると、より使い勝手が良いです。

ケミカルライト

ケミカルライトは使い切りタイプのライトで、スティックを折ると発光するタイプのものです。パートナー同士の目印用に、タンクバルブに付けて使用します。100円ショップなどでも手軽に入手できるライトです。

グローブ

夜間は視界が悪いため、肌が直接出ていると怪我の危険が高まります。岩やサンゴ礁などに手を触れて怪我するのを防止するために、グローブを用意しておくのがおすすめです。

 

ナイトダイビングで起こりやすい事故の原因

ナイトダイビングでの事故を避けるためには、事故が良く起こるパターンについて知っておくことも大切です。ここでは、以下の3つの原因を解説します。

 

  • パートナーとはぐれる
  • 速い潮流に流される
  • パニックを起こしてしまう

 

パートナーとはぐれる

透視度が悪い場所に潜っていたり、写真撮影に夢中になっていたりすると、パートナーとはぐれやすくなります。ナイトダイビングでは、ついつい夢中になりやすい幻想的なフォトスポットが多くありますが、お互いの存在を常に確認することを怠ってはいけません。

速い潮流に流される

速い潮流に流されるのも、ナイトダイビングで良く起こる事故のひとつです。油断していると、潮の流れが突然速くなる場合もあります。それで、昼間よりもさらに慎重な場所選びが必須です。

パニックを起こしてしまう

突発的なことが発生したときに、レギュレーターを外してしまうと致命的な事故にまでつながります。水中で何かが起こったとしても、パニックになるのは禁物です。レギュレーターは絶対に外さず、まずは深呼吸をして冷静になってから状況判断することを心がけましょう。

 

まとめ

ナイトダイビングでは、夜行性生物や夜光虫、サンゴの産卵などの幻想的な景色が楽しめます。魅力の多いナイトダイビングですが、昼間より視界が悪いため、安全にはより注意する必要があります。ライトの扱い方を確認し、パートナーとはぐれないようしっかり見守りあいましょう。

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