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2023年06月08日

フリーダイビングとはどんなスポーツ?始め方や機材についても解説

フリーダイビング

スキューバーダイビングと並んで人気が出始めているのが、フリーダイビングです。競技としての楽しみ方だけでなく、自然を直接的に感じられる海遊びができます。安全に楽しむためには、正しい知識を身に着けることも必要です。そこで今回は、フリーダイビングの基礎知識や始め方、そろえる機材について解説しますので、ぜひ参考にしてください。

 

フリーダイビングとは?

フリーダイビングとは、重い機材を使わずに自分の呼吸だけで潜るダイビングです。機材を使うと、深く長時間潜水ができるのに対し、フリーダイビングは浅い水深での短時間潜水に適しています。より自然と一体化した感覚を味わえ、水中の生物を近くで観察できるのがフリーダイビングの魅力です。フリーダイビングにより心肺機能を鍛えられ、ストレスも軽減できるなど、心身面でのメリットがあるスポーツでもあります。

 

スキンダイビングとの違い

日本では、レジャーや遊びとしての素潜りをスキンダイビング、スポーツ競技をフリーダイビングと呼ぶ場合が多いです。しかし、海外ではスキンダイビングという言葉は使われておらず、どちらも総称してフリーダイビングと呼びます。

シュノーケリングとの違い

シュノーケリングは、水面に浮いて水中を観察して楽しむものです。浮力を確保するために、ライフジャケットを着用する場合もあります。特別な練習を必要とせず誰でも気軽に挑戦できるため、旅行ツアーのアクティビティとしても組み込まれることも多いです。一方のフリーダイビングは水中に潜るものであり、フリーダイビングをおこなうためには、一定の知識や練習が必要です。

 

フリーダイビング競技とは

フリーダイビングはスポーツ競技の一種でもあり、国内外で大会が開かれています。フリーダイビング競技の主な種目には、以下の3種類があります。

 

  • 閉息潜水
  • 平行潜水
  • 垂直潜水

 

閉息潜水

閉息潜水は、水面に浮かんだ状態で息を止めている時間を競う競技です。体の動きはないシンプルな競技ですが、身体能力だけでなく気持ちのコントロールも結果に影響する奥の深い種目です。

平行潜水

平行潜水は、一呼吸で平行に移動できる距離を競う競技です。フィンを付けておこなう種目と素足でおこなう種目があります。大会は競泳プールで開催されることが多く、もっとも参加しやすい競技でもあります。

垂直潜水

垂直潜水は、フリーダイビングの花形ともいわれる競技です。大会は一般的に海で開催され、どれだけ深く潜れるかを競います。種目によってフィンの種類や泳ぎ方、ウェイトの規制があるものとないものがあります。

 

フリーダイビングの始め方

フリーダイビングを始めるために、特別な資格などは必要ありません。しかし、正しい知識を持たないで始めると危険性もあります。そのため、フリーダイビングを始める際はスクールやトレーニングをおこなう団体、ショップなどに行くのがおすすめです。スクールでは、以下の内容を習得できます。

 

  • 学科講習
  • プール講習
  • 海でのフリーダイビング

 

学科講習

フリーダイビング中には、酸欠による失神である「ブラックアウト」のリスクがあります。また、人間の体の作りとして、潜水すると血液が体の中心に集まる「ブラッドシフト」についても知っておく必要があります。このような知識を身に着けるための学科講習を受けると、安全に潜れるようになるでしょう。

プール講習

プール講習では、長く息を止める練習や、フィンを使って長い距離を泳ぐ練習などをおこないます。いきなり海での深い潜水をおこなうのではなく、足の着くプールで練習することで、安全にスキルを高められます。プール講習では、以下の項目を習得するのが一般的です。

 

  • 呼吸法の練習
  • 泳ぎ方の練習

 

呼吸法の練習

フリーダイビングでは、パッキングという呼吸法を用います。通常の呼吸法で息を吸った後に、さらに少しずつ空気を入れていく呼吸法です。

息を吸い込んだら声門を閉じ、空気が肺から口に戻らないようにします。本来肺に入るより多い量の空気が入れられるため、肺活量が大幅に増える手法です。しかし、パッキングには肺を損傷するリスクもあるため、正しくおこなうためには練習が必要です。

泳ぎ方の練習

フリーダイビングで必要になる泳ぎ方には、「ストリームライン」と「ドルフィンキック」があります。ストリームラインは、クロールをするときの手の動きです。ドルフィンキックは、お腹から下をくねるように動かし水をかく方法です。1度では習得できない方も多いので、プールで繰り返し練習する必要があります。

海でのフリーダイビング

プールである程度呼吸法や泳ぎができるようになったら、海での競技や水中観察の遊びを試すことができます。海に入るときもいきなり深海を目指すのではなく、浅瀬や波のない穏やかな場所で挑戦しましょう。

 

フリーダイビングに必要な機材

フリーダイビングを始める際は、以下の機材を準備する必要があります。

 

  • マスク
  • シュノーケル
  • フィン
  • ダイブコンピューター
  • ウェイト

 

マスク

フリーダイビングでは、マスク内の水圧変化を減らすためコンパクトなマスクを使用します。また、スクイズを起こさないためのゴーグルやノーズクリップを使う場合もあります。

シュノーケル

シュノーケルは競技では使用しませんが、海遊びをする際にはあると便利です。顔に沿った形状のものを選ぶと、水の抵抗が少なく使いやすいです。

フィン

フリーダイビングでは、足をそろえて履き1枚の足ひれ状になるモノフィンを使用するのが一般的です。その他にも、ビーフィンやロングフィンを使用する場合もあります。フィンの種類は非常に豊富なので、試着して合うものを選ぶことが大切です。

ダイブコンピューター

ダイブコンピューターは、時間と水深を測るためのアイテムです。スキューバダイビングモードとフリーダイビングモードがあり、切り替えられるものを選ぶと便利です。

 

ウェイト

ウェイトは、ベルトに取り付けるタイプが一般的です。5mmのウェットスーツなら2kg、3mmなら1kg程度のものを使用します。ウェイトの調整は安全性にも関わるため、初級者の方はインストラクターに相談するのがおすすめです。

 

フリーダイビングは危険?

フリーダイビングは、正しくおこなわないと危険なスポーツでもあります。レアケースではありますが、過去には死亡事故も発生しています。安全にフリーダイビングを楽しむために、以下の3つの点には注意しましょう。

 

  • 一人で潜ってはいけない
  • 命綱を付ける
  • 無理をしない

 

一人で潜ってはいけない

フリーダイビングは、必ず2人以上でおこなうのが基本です。水中で気を失うブラックアウトが起きたときは、バディが助ける必要があります。

フリーダイビング大会中の事故は全世界で過去1件のみなのに対し、一人で練習中の事故は複数件起きています。そのため、浅い場所や練習であっても、必ずバディを同伴しておこなうことが重要です。

命綱を付ける

体の自由度が高く、自然を感じられるのがフリーダイビングの魅力であり、命綱なしに海の中を自由に遊びまわりたいときもあるでしょう。しかし、命綱がないとブラックアウトが起きたときにバディが助けられる可能性が低くなります。フリーダイビングではなるべく命綱を付け、付けないときは自分の潜水記録よりも浅めの場所を泳ぐようにしましょう。

無理をしない

潜水で無理をすると、スクイズと呼ばれる肺の損傷が起こって危険です。記録を伸ばすことに夢中になるあまり、自分の限界を超えてしまわないように注意しましょう。深く潜るときには、自分が心地良く思える水深で止めることが大切です。

 

まとめ

フリーダイビングとは、重い機材なしに自分の呼吸で潜るダイビングの方法です。競技大会を目指したり、海遊びをしたりなどの楽しみ方があります。海で深く潜れるようになるためには、まずプールで呼吸法や泳ぎ方などの練習をする必要があります。危険性もあるスポーツのため、一人ではおこなわないようにしましょう。

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