ダイビングでの水中コンパスの使い方は?練習方法や注意点・選び方を解説

ダイビングの必須アイテムの1つが水中コンパスです。インストラクターの付くダイビングでは必要性を感じにくいかもしれませんが、いざという時には命綱となる重要なアイテムです。そのため、自分1人でもしっかり使えるか確認しておくことは大切です。そこで今回は、ダビングでの水中コンパスの使い方について、練習方法や注意点、選び方を解説します。

ダイビングで水中コンパスの使い方をマスターしておくべきなのはなぜ?

ダイビングで必須の機材の1つが水中コンパスです。通常のダイビングツアーではインストラクターが水中を案内するため、コンパスを使う機会はあまりないかもしれません。しかし、万一インストラクターからはぐれてしまった時は、ボートやエキジットポイントまで戻るために水中コンパスが命綱ともいえる存在になります。日頃活用する場面は少ないとはいえ、緊急時に焦らずに使えるようマスターしておくことは大切です。

水中コンパス各部について

初めに水中コンパスの作りについて理解しておきましょう。以下の5つの部分について解説します。
● 磁針
● ラバーライン
● 回転ベゼル
● インデックスマーク
● サイドウィンドウ

磁針

方位を示す針部分です。北極には強力な磁場があるため、磁針の赤い部分は地球上のどこにいても磁北を指します。

ラバーライン

コンパスの中心部にある線です。照準線や基線と呼ばれることもあります。水中コンパスによっても異なりますが、赤や黒の1本か2本の直線のことが多いです。水中コンパスを使う時はラバーラインが行きたい方向と一致するようにします。

回転ベゼル

外周の縁部分にある、方角が0°や90°などの数値で書かれているダイヤルです。ベゼルを操作することで行きたい方位が定められます。

インデックスマーク

ベゼルに並んでいる突起物のマークです。インデックスマークに合わせて磁針を向けると正確な方位がわかる仕組みになっています。水中コンパスを使用する時はまずインデックスを磁針で挟んで使い始めます。

サイドウィンドウ

水中コンパスの横についている小窓で、サイドポートやサイドリーディングと呼ばれることもあります。水中で移動する際に方向を確認するために使います。

水中コンパスの基本的な使い方

水中コンパスの基本的な使い方の流れは、以下の通りです。
1. 進みたい方向を真正面に見る
2. ラバーラインの矢印を真正面に向ける
3. コンパスは胸の高さに持ち、地面や水面と水平になるようにする
4. ベゼルを回してインデックスマークの間に磁針の北が入るようにする
5. 磁針がインデックスマークから外れないよう注意しながら、ラバーラインの方向にまっすぐに泳ぐ

水中コンパスの練習方法

ここでは陸上やプール、浅瀬などで手軽に実践できる水中コンパスの練習方法をご紹介します。
● 北へ向かう練習
● 他の方角から戻る練習

北へ向かう練習

北の方向へ向かい、南の方向へ戻っていく練習方法です。
1. 体を北に向けて回転ベゼルを回し、インデックスを北方向に合わせる
2. 針とラバーラインが一直線になった状態を保ちながら真っすぐ前に進む
3. 振り返って「S」にインデックスが合うように体の位置を変える
4. 真っすぐ前に進んで元の位置に戻る

他の方角から戻る練習

北以外の方角の目的地まで行き、また元のポイントに戻ってくる練習です。
1. 進行方向を約100°の南東方向とする
2. 回転ベゼルを動かしてインデックスを北の位置へ置く
3. 目的地まで移動したら振り返る
4. インデックスは動かさずに約100°から180°方向転換した280°の方向に進んでいることを確認しながら真っすぐ進み、元の位置に戻る

水中コンパスを使う時の注意点

水中コンパスは正しい使い方ができていないと、正確な方向を指し示しません。水中コンパスを使う時は以下の3つの点に注意しましょう。
● 脇を締めて両手で持つ
● コンパスは水平状態を保つ
● 進行方向をまっすぐ見る
コンパスが正しく使えず方向を間違えると水難事故などにもつながりかねません。普段の安全な状況下で水中コンパスを使う練習をすることも大切です。

普段のダイビングで水中コンパスを活用する方法

インストラクターが付いている普段のダイビングで水中コンパスを使用する機会はほとんどないかもしれません。しかし、いざという時に焦らず使用するためには日頃から使用方法に慣れておくことが大切です。自分が今いる地点や進む方角がわかっていると、ダイビングをより楽しむこともできるでしょう。ダイビング前には、水中マップを見てこれから泳ぐコースと方角を覚えておくのがおすすめです。ダイビング中は時々水中コンパスを確認し、頭の中にマップを描いて自分のいる場所を考えてみます。水中では目印になる地形やスポットにも注目しましょう。ダイビング後はもう一度水中マップを確認し、インストラクターにも実際に通ったコースを聞いてみると水中のコースや方角がより理解しやすくなります。

ダイビング用の水中コンパスの選び方

ダイビング用の水中コンパスにはいくつかの種類があります。ここでは、それぞれの特徴と選び方を解説します。
● 水中コンパスは主に2種類
● 装着タイプは3種類
● 電子コンパスの選択肢も

水中コンパスは主に2種類

水中コンパスを大きく分類すると、主に以下の2種類に分かれます。
● 直接読み取り式
● 間接読み取り式

直接読み取り式

ダイビングメーカーの水中コンパスのうち、ほとんどは直接読み取り式を採用しています。ベゼルに方位目盛が表示されており、インデックスマークを動かすと数字も同時に回転する方式です。

間接読み取り式

外周の数字が固定されているのが間接読み取り式の特徴です。インデックスマークを動かしても方位目盛は動かず、マークだけが動く形になっています。

装着タイプは3種類

ダイビング用水中コンパスの装着タイプは主に以下の3種類があります。
● リストタイプ
● コンソールタイプ
● ホースマウントタイプ

リストタイプ

リストタイプは腕時計のように手首に装着するタイプです。リストタイプの中にもストラップタイプとバンジーコードタイプの2タイプがあります。ストラップタイプは腕時計のようなストラップが付いています。ドライスーツにも対応できるようストラップは長めになっている場合が多いです。バンジーコードタイプは伸縮性があり、より幅広いサイズに対応しています。

コンソールタイプ

コンソールタイプは残圧計や水深計と一緒にコンソールに収納されているタイプです。レギュレーターと一体化しているため、単独で持ち忘れることがない点がメリットです。コンパスと残圧計が背中合わせになっているコンパクトなタイプのコンソールタイプは手の中に収まりやすいサイズで、小柄な方にもおすすめです。

ホースマウントタイプ

残圧計のホースに取り付けるタイプです。使用するダイバーは少数派ですが、位置を変更できたり、持ち物を軽量化できたりなどの点がメリットです。

電子コンパスの選択肢も

ダイブコンピューターのなかには、機能の1つとして電子コンパスが装備されているものもあります。ただし、ダイブコンピューターに搭載されている電子コンパスの機能は方角の確認のみに限られているものがほとんどです。現状ではアナログコンパスのほうが信ぴょう性が高いとの見方もあります。慣れているコースでは電子コンパス、慣れない場所ではアナログなどの使い分けをするのも良いかもしれません。

まとめ

水中コンパスは、インストラクターとはぐれた時などにボートやエキジットポイントまで戻るために非常に重要なアイテムです。コンパスの磁針は常に北方向を指しており、ラバーラインが行きたい方向と一致するように体を正面に向けながら移動するのが正しいコンパスの使い方です。普段のダイビングでも地点や方角を意識しながら移動すると、水中コンパスの活用スキルを工場できます。

安全にダイビングを楽しむためには、機材の使い方を含め、ダイビングの正しい知識を身に着けることが欠かせません。「東京ダイビングスクール Beyond」では、「SNSI」の世界基準以上のスキルを学ぶカリキュラムを提供しています。講習では安全で確実にダイビングのできるダイバーになるようサポートすることを第一に考えています。ライセンス取得後も、ずっと安全に楽しくダイビングを続けられるスクールです。ダイビングに関心をお持ちでしたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

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