ダイビングの口呼吸のコツは?息苦しくなる理由や対処法についても解説

ダイビングに初挑戦する時に感じる不安の1つが、「水中では息ができないこと」ではないでしょうか。ダイビング中と陸上では呼吸の方法に違いがありますが、慣れれば誰でも簡単にできるので心配には及びません。この記事ではダイビングの口呼吸のコツや息苦しくなる理由、息苦しくなった時の対処法について解説します。

ダイビングでは口呼吸が必要

ダイビングではレギュレーターと呼ばれる器材を使用するため、水中でも呼吸ができます。ダイビング中は鼻はマスクで覆われており、口でレギュレーターを加えて空気を取り入れます。そのため、ダイビングでは口呼吸が必要です。

ダイビングの口呼吸のコツ

ダイビングの口呼吸のコツは主に以下の5つです。
● 深く息を吐く
● 大きくゆっくりと呼吸する
● パニックになりそうな時ほど呼吸を意識
● 呼吸は絶対に止めない
● 「吸う」と「吐く」の間を空ける

深く息を吐く

ダイビング中の口呼吸の基本は深く息を吐くことです。水中では常に深呼吸のような口呼吸を続けましょう。特に息を吸った後はすべて吐き切ることが大切です。

大きくゆっくりと呼吸する

急がず大きくゆっくりと呼吸することも重要です。呼吸は身体の動作にも応じるため、水中ではゆっくりと動くことも正しい呼吸の助けになります。フィンキックを大きくゆっくりすると呼吸も自然とゆっくりになります。

パニックになりそうな時ほど呼吸を意識

何かのことでパニックになると呼吸は浅くなりがちです。ダイビング中呼吸が浅くなると肺への酸素供給が少なくなるため危険です。パニックになりそうな時ほど呼吸を意識して深くするようにしましょう。

呼吸は絶対に止めない

ダイビング中呼吸を止めてしまうと肺の過膨張による身体機能の障害が起こりやすくなります。呼吸がしづらく感じてもまずは泳ぎや動きを止めてリラックスし、呼吸を止めないように注意しましょう。

「吸う」と「吐く」の間を空ける

「吸う」と「吐く」の間を空け、急ぎ過ぎないことが水中でゆっくり口呼吸をするコツです。一拍ほど間を空けると息を吐き切らないうちに吸い始めてしまうことを避けられます。

ダイビング中の呼吸と陸上での呼吸が違う理由

ダイビング中と陸上では環境が異なるため、呼吸の仕方も異なります。ここでは、呼吸に違いが出る理由を3つ解説します。

● 水圧が肺にダメージを与えるのを避ける
● タンクの空気を有効に使う
● パニックを避ける

水圧が肺にダメージを与えるのを避ける

水の中では身体だけでなく内臓にも水圧がかかります。水が深ければ深いほど水圧は高くなります。深い地点から急に浅い地点に移動すると、肺内部の空気と肺が同時に膨張します。急激な膨脹による肺の破裂を避けるため、ダイビング中には息を吐きだすことがとても重要です。

タンクの空気を有効に使う

空気が無限にある陸上とは異なり、水中で呼吸に使えるタンク内の空気の量には限りがあります。ダイビング中に浅い呼吸になるとタンクの中の空気の消費が早くなってしまいます。安全なダイビングのためにも、ダイビング中はゆっくりと呼吸することが大切です。

パニックを避ける

ダイビングでは突然の事態に冷静に対応することが必要な場面もあります。深い呼吸をしている時は脳に十分酸素が行き渡るため冷静な判断がしやすくなります。水中でのパニックを避けるためにも深い呼吸は重要です。

ダイビングの口呼吸で苦しくなることがあるのはなぜ?

ダイビング中、口呼吸をしていて苦しくなるケースもあります。こうした事態が起こってしまうのには以下の4つの原因があります。
● 吸ってばかりで吐いていない
● 過度な緊張
● 体力不足
● レギュレーターの整備不良

吸ってばかりで吐いていない

ダイビングに慣れていない人で見られがちなのが、水中で呼吸ができなくなることへの怖さから息を吸い過ぎてしまう状態です。しかし、ダイビングの口呼吸ではしっかり息を吐き切ることを意識したほうが呼吸が楽になります。

過度な緊張

慣れない水中の環境や鼻呼吸ができない不安から、ダイビング中過度に緊張してしまう人もいます。緊張により呼吸が浅くなると息苦しくなりやすくなります。ダイビング中緊張や不安を感じた時は一度すべての動きを止め、深呼吸をして気分を入れ替えるのがおすすめです。

体力不足

ダイビング中に自分の体力の限界を越えてしまうと呼吸が早くなり息苦しくなる場合があります。ダイビングは比較的体力を必要としないスポーツですが、それでも身体を動かすことに伴うある程度の疲労は生じます。体力不足が心配な場合は、短時間のツアーを選んだり、日頃から体力作りを心がけたりなどの対策ができるでしょう。

レギュレーターの整備不良

レギュレーターは定期的なメンテナンスが不足していると、エアの流量が少なくなり呼吸しづらくなる場合があります。快適なダイビングのためには、レギュレーターの整備を十分におこなうことも大切です。

ダイビングで口呼吸が苦しくなってしまった時の対処法

ダイビング中に口呼吸が苦しくなると焦りを感じるものですが、安全のために落ち着いて対処することはとても重要です。ここでは、いざという時の対処法を以下の3つのポイントに分けて解説します。
● 苦しくなった時の対処の流れ
● 息をしっかり吐く
● 無理せず浮上する

苦しくなった時の対処の流れ

ダイビング中に口呼吸が苦しくなったら、以下の流れで対処しましょう。
1. 何かにつかまって身体を安定させる
2. 肺の中の空気をすべて吐き出すイメージで息を吐く
3. 大きく息を吸う
4. 顎と肩の力を抜いて2~3回深呼吸する

息をしっかり吐く

苦しくなった時ほど息をしっかり吐くことは大切です。酸素濃度の低い空気が肺の中に留まったままでいると、息苦しさが増します。肺に取り入れられる空気の量には限りがあるため、古い空気を吐かなければ新しい空気を入れられません。それで、苦しくなった時には息をしっかり吐くことが大切です。

無理せず浮上する

息苦しさがどうしても解消されないときには無理せず浮上することも大切です。浮上する間にまずインストラクターやバディに伝えるようにしましょう。また、急浮上は危険なので焦らずに安全な速度で浮上することも大切です。

ダイビングで口呼吸に慣れるためのコツ

ダイビング中の口呼吸に不安を感じる場合は、慣れるための準備をしておくことも重要です。ここでは、以下の3つのコツを解説します。
● 陸で口呼吸の練習をしておく
● ダイビングの不安要素を取り除いておく
● ハンドシグナルをしっかり習得する

陸上で口呼吸の練習をしておく

口呼吸の練習は普段の陸上でも行うことができます。ダイビングと似た環境を作るために底をくりぬいたペットボトルやストローを使い、鼻をつまんで練習することもできます。陸上でも鼻で息をせず口だけで深呼吸をする練習をしましょう。慣れてきたらお風呂場でシュノーケルを使って練習することもできるでしょう。

ダイビングの不安要素を取り除いておく

呼吸が息苦しくなるのには心理的な要素もあります。ダイビングに対して不安要素がある場合は、できる限り取り除いておくと水中で息苦しくなることを防げます。不安要素は小さなことでもインストラクターに相談すると、解決策をアドバイスしてもらえるはずです。また、初めは少人数のグループのツアーに参加すれば自分のペースでダイビングができ、丁寧なサポートを受けられて安心です。

ハンドシグナルをしっかり習得する

水中での呼吸が苦しくなりパニックになりそうになった時に役立つのがハンドシグナルです。水中では声を出して会話ができないため、ハンドシグナルでコミュニケーションを取る必要があります。「浮上したい」「問題発生」などのハンドシグナルを確実に使えるようにしておきましょう。いざという時はすぐにインストラクターに伝えられる安心感を持つことができ、緊張を和らげるのにも役立ちます。

もしもレギュレーターのトラブルが起きたら?

ダイビング中の呼吸はレギュレーターという機材に依存しています。万が一レギュレーターのトラブルが生じた時の対処法についても知っておくと、ダイビングの不安を軽減できます。ここでは、以下の2つのトラブル対処法について解説します。
● レギュレーターリカバリー
● レギュレータークリア

レギュレーターリカバリー

レギュレーターリカバリーとは、外れてしまったレギュレーターのホースを取り戻す方法のことです。まずレギュレーターのホースは右側にあることを覚えておきましょう。レギュレーターが外れてしまったら、腕を真っ直ぐ伸ばしたまま少し下げます。そのまま右斜め下のお尻へ手を回せばホースが見つかるはずです。

レギュレータークリア

レギュレータークリアとは、レギュレーター内に水が入った時に、水を外に出す方法です。レギュレーターをくわえてから強く息を吐き出せば簡単に水が外に出ます。ほかにもレギュレーターの空気が出る穴を舌でふさぎ、正面にあるパージボタンを押して水を出す方法もあります。

まとめ

ダイビングではレギュレーターと呼ばれる器材を使用するため、口呼吸が必須となります。口呼吸のコツは深く大きく、ゆっくりと呼吸をすることです。緊張しすぎると呼吸が浅くなり息苦しくなる場合があります。苦しくなったときほど息をゆっくりと吐き出すことを意識し、解消しない場合は焦らず浮上することも大切です。

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