ダイビングで見られるカエルアンコウの魅力とは?おすすめスポットも解説

多彩な表情を見せてくれるマクロ生物の観察は、ダイビングの楽しみの1つです。独特な動きで海底を歩く小魚、カエルアンコウについてはご存じでしょうか?浅場でも見ることができるため、初心者ダイバーの方が撮影するのにもおすすめの生物です。そこで今回はカエルアンコウの魅力や種類、撮影のポイントや見られるおすすめスポットについて解説します。

カエルアンコウとは?

カエルアンコウとは、アンコウの仲間です。アンコウは深海魚であるのに対し、カエルアンコウは水深1m〜10mの浅場でも見られるため、初心者ダイバーや撮影をゆっくり楽しみたいダイバーからも人気の魚です。以前は「イザリウオ」の名がありましたが、差別用語であるとの指摘から2007年にカエルアンコウに改名されました。胸ビレと腹ビレを手足のように使い海底を歩く姿が魅力的です。成体は通年その姿を見ることができますが、4月下旬〜7月中旬には幼魚たちの可愛い姿も見られます。

ダイビングで見られるカエルアンコウの種類

カエルアンコウにも異なる姿を持つ種類があります。ここでは、以下の5種類をご紹介します。
● カエルアンコウ
● オオモンカエルアンコウ
● クマドリカエルアンコウ
● イロカエルアンコウ
● ベニカエルアンコウ

カエルアンコウ

世界中の温帯や熱帯の海域に生息しており、砂地の開けたスペースにいることが多いです。大きさは15cmほどで、黄、茶、黒、白などさまざまな色に変異します。

オオモンカエルアンコウ

インド・太平洋、東部太平洋の熱帯域に生息しています。大きさは20〜30cmに達する、カエルアンコウのなかでは大きい種類です。岩礁やカイメンの上にいる姿がよく見られます。

クマドリカエルアンコウ

インド・西太平洋の浅い岩礁やサンゴ礁に生息しています。幼魚は白地に赤や黄色の斑紋がある姿をしています。大人になるとゴツゴツとした見た目の体に変化します。

イロカエルアンコウ

インド・西太平洋に生息する種類です。大きさは5〜15cmで黄、赤、茶などの色に変異します。体がずんぐりしていて、見た目はオオモンカエルアンコウ二に似ていますが体が小さめなのが特徴です。

ベニカエルアンコウ

インド・太平洋、東部大西洋などに広く生息する種類です。岩に生えたカイメンに寄り添ったり、くぼみにはまり込んだりしている姿がよく見られます。大きさは5〜10cm程度で、白やピンクなどの体に眼状斑や棒状の背ビレが付いているのが特徴的です。

カエルアンコウが持つ疑似餌「エスカ」とは?

カエルアンコウの魅力の1つが、疑似餌「エスカ」を持っている点です。「エスカ」は背ビレが変形したものと考えられています。額から伸びた棒状の部分に疑似餌を付け、釣りのような動作で小魚を捕獲します。種類によってエスカの色や形、動かし方はさまざまです。エビのような動きをするものもあれば、小魚のように見せて獲物を釣る種類もいます。ダイビング中には、捕獲した獲物を丸のみする姿を目撃できるかもしれません。

カエルアンコウ撮影のポイント

カエルアンコウはフォト派のダイバーからも人気の生物です。ここでは、カエルアンコウを撮影する際の3つのポイントをご紹介します。
● マクロモードを使う
● さまざまなアングルに挑戦する
● ライティングを工夫する

マクロモードを使う

カエルアンコウは15cmほどの小さな個体が多いため、撮影はマクロモードを使用するのがおすすめです。マクロレンズを使用すると、さらに細部をはっきり捉えた画像が撮影できます。しっかり寄って撮影すると、カエルアンコウの細かい表情まで楽しめるでしょう。

さまざまなアングルに挑戦する

カエルアンコウは浅場で見られ、動きも少ないため、初心者ダイバーの方でも気軽に撮影できる生物です。撮影しやすいカエルアンコウを被写体に、他の場所では難易度の高いさまざまな撮影技法を試してみることができます。シャッターの半押しや変わったアングルからの撮影など、面白いショットを目指して色々試してみましょう。

ライティングを工夫する

カエルアンコウの体の表面にある凸凹は、撮り方によってさまざまな表情を見せてくれる魅力的な被写体です。ライティングを変えると雰囲気の異なる写真が撮れます。正面や横など異なる角度から顔を映すのもおすすめです。

ダイビングでカエルアンコウを見つけたときの注意点

カエルアンコウは飼育難易度の高い魚でもあり、繊細な一面があります。水槽で飼育する場合は、水質の悪化に非常に敏感ですぐに体調を崩します。消化器官が弱く、餌付けも難しい特徴があります。ダイビングで遭遇した際も、他の生物と同様カエルアンコウを丁寧に扱うことが大切です。観察は受動的に行い、触れたり驚かしたりすることがないようにしましょう。

カエルアンコウが見られるおすすめダイビングスポット

カエルアンコウは比較的広域な海で見られますが、なかでもおすすめのスポット5つをご紹介します。
● 延岡(宮崎県)
● 富戸ヨコバマ(静岡県)
● 西伊豆・大瀬崎(静岡県)
● 西伊豆・雲見(静岡県)
● ケラマ諸島(沖縄県)

延岡(宮崎県)

延岡にあるビーチスポット「天神」では、高確率で約6種類のカエルアンコウに出会うことができます。過去には1日に33の個体に遭遇したとの記録もあるほどです。天神はビーチエントリーですが、機材を持って歩く必要がなく階段を降りるだけでエントリーできます。ダイバー専用の休憩所やトイレなども備えられており、初心者ダイバーも安心して利用できるスポットです。

富戸ヨコバマ(静岡県)

富戸ヨコバマは、伊豆半島屈指のダイビングスポットです。ここでは主に、クマドリカエルアンコウとイロカエルアンコウを見られます。エントリーしてすぐの浅瀬の岩場や水深約3mにはイソギンチャクの群生などがあり、浅場の見どころが多いスポットです。

西伊豆・大瀬崎(静岡県)

西伊豆・大瀬崎は1980年代にオープンした伊豆半島のなかでも歴史あるダイビングスポットです。ここでは、オオモンカエルアンコウやイロカエルアンコウが見られます。ウミウシやエビ・カニ系のマクロな生物が多く見られるため、フォト派のダイバーにも人気のスポットです。船で少し移動するとトビエイやウミガメなどの大物を見ることもできます。

西伊豆・雲見(静岡県)

西伊豆・雲見は、伊豆半島の中でも珍しい地形ダイビングが楽しめるスポットです。オオモンカエルアンコウやクマドリカエルアンコウなどを見ることができます。岩の洞窟などの地形も楽しみながら、ウミウシやウミウサギガイなどの多様なマクロ生物が観察できるスポットです。

ケラマ諸島

ケラマ諸島は国立公園にも指定されている、海の青さとサンゴ礁が魅力的なスポットです。ケラマ諸島でもカエルアンコウを見ることができます。他にもマクロ系の生物として、モウミウシやミドリガイ、チビミノウミウシなども見られます。産卵シーズンにはマクロ系生物の卵をじっくり観察するのもおすすめです。

ダイビングではユニークな動きのカエルアンコウを探してみよう!

カエルアンコウは深海魚の仲間ですが、水深1m〜10mの浅場でも見られる生物です。胸ビレと腹ビレを手足のように使い海底を歩く姿や、疑似餌「エスカ」で釣りをする姿が特徴的です。さまざまなアングルで写真を撮ったり、捕食する姿を観察したりして楽しめます。ダイビングの際は、ぜひカエルアンコウを探してその魅力的な姿をカメラに収めてみてください。

「東京ダイビングスクール Beyond」では、ライセンス取得をスタートラインとし、安全に自由に楽しむためのスキル取得をサポートしています。ライセンス取得後も、レベルに合わせてさまざまなイベントを企画しており、同じ趣味を持つ仲間や、一緒に学んだ同期とさらにスキルを高められます。マクロ生物の写真撮影を含め、多彩なダイビングの楽しみを味わいたい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

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