奄美大島は、陸上・水中ともに手つかずの自然が楽しめるスポットです。ダイビングスポットとしても有名で、南国ならではの生物やサンゴの景色、青い海などが楽しめます。今回は、奄美大島のダイビングの魅力に加え、スポットごとの見どころも解説します。
奄美大島のダイビングの特徴
奄美大島は、鹿児島から約380kmの位置にある、面積約712km²の大きな島です。暖かな海流の元に育った多彩な魚と、サンゴ礁が特徴です。奄美大島は「東洋のガラパゴス」とも呼ばれており、手つかずの自然が楽しめる環境が魅力といえます。また、奄美大島は温暖多湿な南の島なので、一年中ダイビングを楽しめます。
奄美大島へのアクセス方法
奄美大島へアクセスするには、飛行機かフェリーを利用するのが一般的です。東京・大阪・福岡などの各空港からは、奄美大島への直行便が出ています。フェリーの場合は、鹿児島新港もしくは那覇新港から出港します。フェリーの乗船時間は、鹿児島からは約11時間、那覇からは約13時間です。
奄美大島のおすすめダイビングスポット
ここでは、奄美大島のおすすめダイビングスポットを、以下のエリアに分けてご紹介します。
- 東シナ海北部
- 太平洋側
- 名瀬周辺エリア
- 大島海峡内
- 外洋スポット
東シナ海北部
東シナ海北部は、内湾ポイントや水深の浅いポイントがあり、ゆっくり潜りたい方や初心者にも適したスポットがあります。また、砂地やサンゴの美しい景色が見られるのも特徴です。
- 大仏サンゴ
- 倉崎ビーチ
- 山本スペシャル
- ピアテグリ
- インオアシス
大仏サンゴ
大仏サンゴは、直径約20m、高さ約7mのコモンシコロサンゴの群生を名付けたスポットです。楕円形の石が集まった形が大仏の頭のように見えることから、大仏サンゴと呼ばれています。サンゴ周辺では、ハナダイやキンギョハナダイなどの熱帯魚を観察できます。
倉崎ビーチ
倉崎ビーチは内湾に位置するため、多彩な生物と出会えるスポットです。ハナヒゲウツボやジョーフィッシュ、ハゼなど写真撮影に適した生物も多く生息しています。リーフやサンゴの根など、ユニークな地形も見どころです。
山本スペシャル
山本スペシャルは、流れが少なく砂地が続く穏やかなスポットであり、豊富な生き物が観察できます。クマノミ5種も生息しており、イソギンチャクの周りにいて移動が少ないクマノミをじっくりと眺められるポイントです。ウルトラマンホヤやオラウータンクラブなど、珍しい生物が見られることもあります。
ピアテグリ
ピアテグリは湾内の小さな桟橋からエントリーするスポットです。水深10m辺りにあるユビエダハマサンゴの群生の隙間にニシキテグリが観察できます。5月中旬〜8月中旬は産卵シーズンで、オスとメスが寄り添って産卵上昇を行うシーンも見られます。
インオアシス
インオアシスは、非常に透明度が高いポイントです。砂地の中に魚が集まるポイントがあり、その名のとおり砂漠の中のオアシスのように見えます。
太平洋側
太平洋側のダイビングスポットの多くは、外洋にあります。とくに太平洋側は、海が穏やかになる冬がダイビングのベストシーズンです。海の透明度が高く、元気なサンゴ礁があるため、ウミガメとの遭遇率も高いエリアです。
- 三ツ瀬
- Wアーチ
三ツ瀬
三ツ瀬は名前のとおり、外洋にある3つの瀬を回るスポットです。ロウニンアジやイソマグロ、マンタなどの大物に遭遇することもあります。
Wアーチ
Wアーチは、水底にアーチや洞窟などがある地形がユニークなスポットです。ロウニンアジやウメイロモドキな、多くの魚群が見られます。洞窟に入ると、アカヒメジやノコギリダイなども生息しています。
名瀬周辺エリア
名瀬周辺エリアもダイビングスポットの多くが外洋にあり、大型の魚とも出会えるダイナミックなダイビングが楽しめます。また、独特な地形や洞窟なども見どころです。潮の流れが当たるポイントなどがあり、中級者以上のダイバーにおすすめのスポットです。
- 美波ちゃん
- ブンブンロック
- デッショ
美波ちゃん
美波ちゃんは、奄美大島の中でもとくに大物に遭遇する確率が高いスポットです。ウメイロモドキやハタタテダイ、イソマグロ、ロウニンアジが生息しています。また、巨大ナポレオンが発見できることもあります。
ブンブンロック
ブンブンロックは、水深30m以深にある大きな隠れ根に潮が当たるポイントです。イソマグロやニザダイ大群など、回遊魚を多く観察できます。流れが速いため、主に上級者におすすめのスポットです。
デッショ
デッショは、ひとつのポイントで多種類の魚が見られるスポットです。浅瀬には、カスミチョウチョウウオやキンギョハナダイの群れが生息しています。また、マグロやロウニンアジなどの大物と遭遇することもあります。
大島海峡内
大島海峡内には、多くの島々が点在しています。入り組んだ海岸線では、地形やサンゴ礁、内湾性の生物などが楽しめます。天候の影響を受けにくく、一年中潜りやすいスポットです。
- 嘉鉄(かてつ)
- 安脚場(あんきゃば)
嘉鉄(かてつ)
嘉鉄は、奄美大島南部を代表するダイビングスポットです。砂地に点在する大小の根には、ケラマハナダイやスカシテンジクダイが生息しています。陸上では、サンゴの石垣や美しい海岸、きれいな家並みを見ながらゆったりと過ごせます。
安脚場(あんきゃば)
安脚場は美しいサンゴが見どころのスポットです。また、春にはコブシメの産卵や交接も観察できます。水深が浅いため、初心者でも安心して潜れます。
外洋スポット
外洋スポットは海の透明度が高く、魚影が濃いのが特徴です。大物と遭遇できる確率も高く、ダイナミックなダイビングを楽しみたい方におすすめです。
奄美ホール
奄美ホールには、水深40mから水面に突き出た岩があり、大小のトンネルやアーチなどの地形を楽しめます。人が10人ほど入れるくらいの大きさがある、メインホールが見どころです。
奄美大島のダイビングの魅力
奄美大島が多くのダイバーの憧れの地であるのには、理由があります。ここでは、4つの魅力をご紹介します。
- 海の青さ
- ビーチでの景色も楽しめる
- ミステリーサークルが見られる
- 食べ物もおいしい
海の青さ
奄美大島は、太平洋と東シナ海に囲まれたダイナミックなロケーションに位置しています。外洋のダイビングスポットでは、平均30〜50mの透明度の高い海が広がっています。驚くほどの海の青さは、奄美大島におけるダイビングの大きな魅力です。
ビーチでの景色も楽しめる
自然豊かな奄美大島は、陸上での見どころも数多くあります。ダイビング後は真っ白な砂浜を散歩するだけでも、非日常的な時間が過ごせるはずです。また、ビーチでのサンセットや夜景など、時間ごとに楽しめる景色もあります。
アマミホシゾラフグのミステリーサークル
奄美大島の海底では、アマミホシゾラフグが作ったミステリーサークルが観察できます。アマミホシゾラフグは奄美大島の固有種であり、オスは産卵期にメスのために産卵床を作ります。直径2m以上のサークル型の模様は、まるでミステリーサークルのようで神秘的です。
食べ物もおいしい
奄美大島では、島の食材を生かしたおいしい郷土料理が楽しめます。有名なのが「鶏飯」と呼ばれる錦糸卵やしいたけ、鶏肉の具材をご飯に乗せて食べる料理です。そのほかにも、海鮮や豚肉料理など、自然の恵みを豊かに味わえるのも、島滞在の醍醐味です。
まとめ
奄美大島は、ダイナミックな自然や南国ならではの水中景色が楽しめるダイビングスポットです。白い砂と真っ青な海が織りなす景色は、水中・陸上を問わず非日常感を味わえます。大物も含め、珍しい生物と出会えるのも奄美大島のダイビングの魅力です。
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