海の中は陸上と大きく環境が異なるため、適した服装でのダイビングが欠かせません。スキューバダイビングではウェットスーツの着用が必須ですが、ウェットスーツの中に何を着るべきか迷う方も多いでしょう。
ウェットスーツの中には、ラッシュガードを着るのがおすすめです。今回は、ラッシュガードの必要性やメリット、選び方について解説していきます。
目次
ラッシュガードとは?
ラッシュガードは、ダイビングなどの水中アクティビティに欠かせないウェアのひとつです。
つるっとした感触があり、乾きやすく身体にフィットする素材が使われているといった特徴があります。
もともとラッシュガードは、サーフィン時のケガや日焼けを防止するために誕生しました。
現在は、サーフィン以外でもさまざまなマリンスポーツで活用されており、種類も豊富に取りそろえられています。
ダイビングでのラッシュガードの必要性
ダイビングではウェットスーツを着用するため、ラッシュガードにはケガや紫外線を直接的に防ぐ役割はありません。しかし、ラッシュガードはウェットスーツのインナーとして重要なアイテムです。
ウェットスーツのインナーには、水着を着用する方が大半です。しかし、水着の上にさらにラッシュガードを着ることで、さまざまなメリットを得られます。
ダイビングでラッシュガードを着るメリット
ダイビング時にラッシュガードを着るメリットには、以下の7つが挙げられます。
ラッシュガードを着るメリット
- 衛生面に配慮できる
- 人前で肌を見せるのを防ぐ
- 肌を保護できる
- 休憩中楽に過ごせる
- 熱中症の対策になる
- 紫外線を防ぐ
- 快適なダイビングが叶う
衛生面に配慮できる
自分の機材などを用意していないダイバーの場合、ウェットスーツをショップでレンタルするケースが多いです。
ウェットスーツは身体にフィットするものであるため、ほかの方が着用したものを着るのに抵抗のある方も多いのではないでしょうか。
そのような場合は、ラッシュガードを着ることで、ウェットスーツが直接肌に触れるのを防げます。
人前で肌を見せるのを防ぐ
ダイビング中、人前で水着になることに抵抗を感じる方も多いでしょう。
そのような方は水着の上からラッシュガードを着ることで、ほかの方に肌を見せずにダイビングができます。
中には、タトゥーや傷跡などが理由で肌を見られたくないという方もいます。
人前でウェットスーツを脱ぐ機会があるかもしれないため、肌を見られたくない方はラッシュガードを着ておくと安心です。
肌を保護できる
水着の上からウェットスーツを着る場合、ウェットスーツの素材が擦れてしまい、肌を傷める可能性も少なくありません。
そのような場合は、ラッシュガードを着用することで肌を保護できます。
ウェットスーツのインナーが水着だけの場合よりも、が寒さラッシュガードを着ていたほうを感じにくくなり、防寒対策にもつながります。
休憩中楽に過ごせる
ダイビングを複数回行う場合、こまめに休憩を取る必要があります。
そのとき、ウェットスーツを着用しっぱなしだと圧迫感があるため、楽に過ごすために上半身だけでもウェットスーツを脱ぐことが多いです。
ラッシュガードを着ていれば、抵抗なくウェットスーツを脱げるでしょう。
熱中症の対策になる
気温の高い季節にダイビングを行う場合、休憩中にウェットスーツの中に熱がこもってしまい、熱中症を引き起こす可能性があります。
その場合は、ウェットスーツを脱いで体温調節を行わなくてはならず、ラッシュガードを着ておけばすぐにウェットスーツを着脱できます。
紫外線を防ぐ
休憩中にウェットスーツを脱ぐ場合、水着だけの着用だと紫外線の影響を大きく受けます。空からだけでなく、水面からの紫外線も肌に直接当たるため、陸上にいるときよりも紫外線のダメージが大きいです。
ウェットスーツの下にラッシュガードを着ておくことで、紫外線を防ぎ日焼けや肌へのダメージを軽減できます。
紫外線は肌にさまざまな悪影響を及ぼすため、保護のためにもラッシュガードを着用しておくのがおすすめです。
快適なダイビングが叶う
水着の上にウェットスーツを着ると、肌に直接触れる部分が多く、違和感や不快感が生じることもあるでしょう。
そのような状態でダイビングを続けても、きれいな景色に集中できないかもしれません。
しかし、自分の身体にあった適切なラッシュガードを着用することで、不快感を軽減し、快適なダイビングができるようになります。
ラッシュガードの種類
ラッシュガードにはさまざまな種類があり、ダイビング中に着るには適していないものあります。
ここからは、代表的なラッシュガードの種類についてご紹介していきます。
ラッシュガードの種類
- プルオーバータイプ
- パーカータイプ
- ジップアップタイプ
- 水陸両用タイプ
- 裏起毛タイプ
- レギンスタイプ
- ボードショーツタイプ
プルオーバータイプ
頭からすっぽりかぶるタイプのラッシュガードで、身体にぴったりとフィットする素材感が特徴です。ウェットスーツの下に着るのに適したデザインであるため、ダイビングのインナーにおすすめの種類です。
圧迫感が生じる場合もあるかもしれませんが、中に水が入らないよう、なるべくジャストサイズのものを選びましょう。
紫外線やウェットスーツの摩擦を防ぎたい方は、長袖のものがおすすめです。
パーカータイプ
フードがついているラッシュガードで、ゆったりとしたデザインが特徴です。水着の上から羽織るタイプで、海での日焼けや寒さ対策として使われますが、フードが邪魔をするためウェットスーツの中に着るには適していません。
フードがついているため、首の後ろや耳まで日焼け防止できる点がメリットです。
ジップアップタイプ
前面にファスナーがついたラッシュガードで、着脱のしやすさが特徴です。
ファスナーの金具がウェットスーツに影響する可能性もあるため、ダイビングのインナーとしてはあまりおすすめできません。
着脱しやすいため、子どもが着るラッシュガードにもおすすめです。
水陸両用タイプ
Tシャツの見た目をしているラッシュガードで、陸上・水中どちらでも使えます。
通常のラッシュガードと同じく、速乾性や紫外線予防の特徴があり、普段着として使えるのもメリットです。
ただし、身体にジャストフィットするプルオーバータイプよりも中に水が入りやすいため、防寒の効果はあまり期待できません。
裏起毛タイプ
裏地が毛羽だった種類のラッシュガードで、寒い時期のインナーにおすすめのラッシュガードです。
冬場でもダイビングを楽しみたい方は、一枚持っておいて損はないでしょう。
服の中への浸水を防ぐため、身体にぴったりフィットするサイズのものを選ぶのがおすすめです。
レギンスタイプ
ラッシュガードには下半身用のものもあり、足の甲まであるレギンスタイプのラッシュガードを使うと、ウェットスーツを脱いだときの足の日焼け対策に効果的です。
足の裏まで生地があるものはトレンカタイプと呼び、足の甲までしっかりとガードしてくれます。
ボードショーツタイプ
丈が太ももの半分程度まである長さのパンツ用ラッシュガードは、ボードショーツタイプと呼ばれます。
ダイビング中、休憩などで上半身のみウェットスーツを脱ぐことが多く、レギンスタイプのラッシュガードの必要性を感じない方や窮屈さを感じる方もいるでしょう。
そのような方には、最低限の範囲だけを保護できるボードショーツタイプのラッシュガードがおすすめです。
ダイビングでのラッシュガードの選び方
ダイビングのウェットスーツのインナーとして使うラッシュガードには、通常時は「プルオーバータイプ+レギンスタイプ」「プルオーバータイプ+ボードショーツタイプ」の組み合わせ、水温が低いときは「裏起毛タイプ+レギンスタイプ」の組み合わせがおすすめです。
ダイビングでのラッシュガードを選ぶには、以下のポイントを考慮しましょう。
ラッシュガードの選び方
- 袖の長さ
- 素材
- UVカット率
袖の長さ
ラッシュガードの袖には、半袖・長袖・七分袖など、さまざまなバリエーションがあります。ウェットスーツを使う環境や好み、目的に合わせて最適なものを選びましょう。
日焼けやウェットスーツの摩擦を予防したい方は、長袖のラッシュガードがおすすめです。
素材
ラッシュガードの素材には、ポリエステル・ポリウレタン・ナイロンなどが使われています。素材は同じでも厚さやフィット感、肌触りは大きく異なるため、できれば実際に触って確かめるのがおすすめです。
水の侵入を防ぐため、身体にフィットする形のものを選びましょう。
UVカット率
ラッシュガードには、UVカット機能が施されているものが多いです。
UVカット率は主に3つの種類があり、それぞれ数値が異なります。
UVカット率の種類
- UVカット率85%:UPF15〜24
- UVカット率90%:UPF25〜39
- UVカット率95%:UPF40〜50
ダイビング中はウェットスーツを脱ぐ機会も多いため、日焼けをしたくない方はUPFの数値が高いものを選びましょう。
まとめ
ラッシュガードは、さまざまなマリンアクティビティに役立つウェアであり、紫外線やケガを防ぐ役割があります。ウェットスーツを着用するダイビングでも、さまざまなメリットがあるためインナーとしてラッシュガードが広く使われています。
ラッシュガードには多くの種類があるため、機能や目的、好みに合わせて選びましょう。ラッシュガードさえ用意しておけば、ほとんどのダイビングショップではウェットスーツや機材のレンタルが可能です。
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